- 博士の学位論文(指導教授: 金泰樹), 延世大学校 文科大学 文献情報学科 朴志英(パクジヨン)
[和文要約]
この研究の目的は, ファセット分析とシソーラス連携を通じて韓国十進分類法(KDC)を改善し, より効果的に文献の主題を構造化できる分類体系を開発することである. そのため1)混合主題や複合主題のように多次元的な主題を効果的に表わすように分類表の主題表現力を高め, 2)分類表を構造化するのに適用した区分特性や標目の結合規則を明確に提示し,3)詳細分類によって学術論文のような専門情報や, デジタル資源のような情報資料にも対応した‘シソーラス連携分類表’(FCT)を開発した.
FCTの基本構造であるファセット分析は, 知識構造を‘ファセット’という多面的な観点から分析し, 文献の主題をファセット関係と相関係に構造化する手段を提供する. そして分類表にシソーラスを連携すれば分類表の概念水準を拡張して標目の典拠統制が可能となるので, 国立中央図書館主題名標目表をKDCと連携した. 詳細分野は文学類を選定したが, これは文学類がファセット分析とシソーラスの連携に相応しいにもかかわらずKDCの限界によって文学類の構造的な特徴を充分に活用することができていないからだ. また記号法は, 混合記号法を使って記号の表現力を高めることで資料の配列やディスプレー, 検索語拡張などに効果的に活用するようにした.
FCTは分類規定とファセットと連鎖索引と連携シソーラス部分で構成されている. 分類規定では主題関係の表現方式と記号の用法を提示し, ファセット部分は学問分野と言語, 地理, 時代, 人物, 共通ファセットで構成される. そして索引とシソーラス部分では検索の接近点である用語を構造化することに重点を置いた. 新しい分類体系の主要特徴を既存分類表と比べると次の通りだ.
1) ファセット関係によってKDCより混合主題を明確に表現し, 相関係によってKDCで表現することができなかった複合主題を表現することができるようになった.
2) 固定された一つの階層構造であるKDCと違い引用手順を変更することができ, 必要に応じて分類表の構造やブラウジング方式を変更できる.
3) 学問分野を主類ではないファセットで扱うため, 学問分野を選定しなくても分類記号を合成でき, 新しい学問分野を追加するためのファセット合成も容易である.
4)‘0’の外には別途の指示記号がないKDCと違い, ファセット指示記号とファセット記号, 関係指示記号を使うことにより分類表の表現力と助記性が向上した.
5) 主題記号を取り入れることによって, ファセット関係や相関係で表わすことが曖昧な主題を扱うことができるようにした.
6) 既存の相関索引の代わりに連鎖索引を取り入れ, 各ファセットと連携されたシソーラスディスクリプタを提示した.
ただFCTには文学類のみを対象にしたという点と, 開発された分類体系の記号法が既存分類標目より複雑だという限界がある. しかしファセット分析やシソーラス連携方式, 及び分類規定のような基本構造は他の分野にも適用可能だ. また記号体系が複雑に感じられるが, 分類記号は文献の知的•物理的な配列基準で, 分類表内で特定文献の相対的な位置を見せるための手段なので, 単純性よりは表現力が優先されなければならない. また利用者は好き嫌いではなく標目のような用語を通じて主題を認識するので, 検索結果でも分類記号ではなく多様な方式に構造化された文献を提示するのが望ましい.
これからはこの研究で提案した分類表を拡張してもっと広い分野に適用されるよう, 持続的に更新して行かなければならないだろう. また分類体系を効果的に活用することができる管理システムを開発する後続作業も必要だろう.
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